イラスト好きなら観ておくべき
おすすめ画集10選
今回はぜひ知って欲しいおすすめの画集について紹介します。
イラスト集初心者の方でも読みやすいものを選んだので、ぜひ参考にしてください。
浮雲宇一『白昼夢』
今はじめにおすすめしたい画集が浮雲宇一さんの『白昼夢』です。
とにかくこの本はオシャレ。もはやインテリアと言ってもいいほど装丁が美しいです。
画集を買ったことが無い人にとって、とにかく心理的なハードルになるのがその大きさと分厚さ。
綺麗な本に出会っても「こんなに大きな本を買って邪魔にならないかな?」と躊躇した人は多いでしょう。
その点『白昼夢』は優秀で、本棚に置こうとテーブルの上に積まれようととにかく様になります。
いわば「適当に置いておいても満足できる本」なんですよね。
そしてたまに本を開くと圧倒的な美しさに感動できる。まさに画集初心者にピッタリな一冊です。
浮雲宇一さんはこれからさらに有名になっていくこと間違いなしの凄腕イラストレーター。今のうちに知っておいて損はないです。
【おすすめ画集】 浮雲宇一 作品集『白昼夢』レビュー
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くっか『KUKKA』
こちらの作品集もまだ画集を買ったことがない人におすすめしたい一冊。
理由は「スマホの画面ではくっかさんの作品を十分に楽しめない」から。
今はInstagramなどでイラストを見ている人が多いと思うんですが、正直6インチ程度しかないスマホの画面ではできる表現に限界があるんですよね。
特にくっかさんのような書き込みと奥行きで画をつくるタイプの作品だと、中々本当の実力を味わうことが出来ません。
『KUKKA』はそうした「スマホで味わえない絵」が楽しめる作品集です。
横開きにすることで絵の奥行きをしっかりと表現できていますし、色のバランスもしっかり調整されているので影や色がより深く感じられます。
もちろん電子版も便利で良いんですが、この作品集に関してはよりダイナミックさを味わうという点で紙媒体の方がおすすめです。
またスリーブ上のケースに入っているので、横開きでありながら立てて本棚に入れられるという気配りもされています。
【おすすめ画集】くっか イラスト集『KUKKA』解説
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ダイスケリチャード『丑三ツ時』
『丑三ツ時』はコラボイラストにアニメのキャラデザ、人気アーティストのPVイラストなどまさに人気イラストレーターに相応しい作品集。
オリジナルイラストも今までの作品集同様幅広く収録されていて、前の作品と見比べるとダイスケさんの進化がよく分かります。
特に初期の頃から描いている「部屋」をモチーフにしたイラストはよりシャープで個性のある作品になっています。
「ダイスケリチャードはどんなイラストレーターなのか?」を知りたい方は第一作目の『気化熱』が最適なのでそちらもぜひ。
【おすすめ画集】ダイスケリチャード イラスト集『気化熱』解説
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リトルサンダー『SECNT OF HONGKONG』
『SECNT OF HONGKONG』は香港出身の人気イラストレーター、リトルサンダーの日本では2作目となる作品集です。
第一作目の『SISTER HOOD』が「今までのリトルサンダー」を収めた作品集なら、『SECNT OF HONGKONG』は「今のリトルサンダー」が収められた作品集。
『SISTER HOOD』は漫画も収録されていてリトルサンダーの幅広いクリエーションが楽しめたんですが、今回は絵で魅せる内容になっています。
リトルサンダーの特徴は肌の感触がこちらに伝わってくるほど柔らかい線のタッチ。
今作はページにゆとりを持たせた作りになっているので、ひとつひとつの作品を個展に近い雰囲気で楽しむことが出来ます。
【おすすめ画集】 リトルサンダー 作品集『SISTER HOOD』レビュー【Little Thunder】
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イリヤ・クブシノブ『MOMENTARY』
「イリヤ・クブシノブとは何者なのか?」を知る上で欠かせない作品集が『MOMENTARY』です。
メディアミックス作品が多数収録されている『ETERNAL』とどちらを選ぶか悩みましたが、『MOMENTARY』の方がよりイリヤ・クブシノブの作家性について知ることが出来るのでこちらを選びました。
『MOMENTARY』の凄いところは第一作目の作品集にも関わらずすでにイリヤさんのエース級とも言えるイラストが多数収録されていることです。
本としてもイリヤさんが何に影響を受け、どんな作品を作ろうとしているのかを追いやすい作りになっているのでイリヤ・クブシノブを知ろうと思ったらまず初めに読んで欲しい本になります。
【おすすめ画集解説】イリヤ・クブシノブ画集『MOMENTARY』レビュー(前編)
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tono『Half moon』
この作品集が出て一年以上経ちますが、童話をモチーフにした画集でこれ以上満足できるものには中々出会えていません。
『Half moon』の良いところは「世界観と物語性がどちらも高い」ところ。
この作品集は前半部分が絵本になっており、tonoさんの美しい絵と作り込まれた世界観をしっかり楽しむことが出来ます。
この絵本部分のクオリティがとても高く、tonoさんの世界観を理解する上で最適なチャプターになっています。
そのためそれから続くイラスト集のチャプターも世界観を理解した状態で楽しむことが出来るようになっています。
「絵本」という表現方法もtonoさんのイラストが好きな人なら抵抗感もないはずなので、一目見てtonoさんの絵を深く知りたいと思った方ならほぼ間違いなく満足できる一冊でしょう。
【おすすめ画集】絵本のような世界観が楽しめるイラスト集 - tono作品集『Half moon』解説
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モグモ『ケモノ=ファブリックトーキョー』
モグモ氏初となるイラスト集は少し変わったファッションイラスト集。
「仮想世界でのケモノファッション」をコンセプトにした設定集兼ルックブックといった内容になっています。
ケモノとストリートと組み合わせたファッションは非常に完成度が高く、どれも魅力的なキャラクターになっています。
また今作には『永久×バレット』漫画原作のHISADAKE氏も携わっており、しっかりとストーリー性も垣間見える作りになっています。
白身魚『真昼の月』
『真昼の月』はアニメーターの堀口悠紀子さんが「白身魚」名義で描いてきたイラストの作品集。
堀口悠紀子さんは京都アニメーションで『けいおん!』など人気作品でキャラデザや作画監督を手掛けてきたアニメーター。
このイラスト集には堀口さんらしい瑞々しい少年少女がいっぱい描かれているので、京アニ作品が好きな人にはぜひ観てほしいです。
またこのイラスト集はアナログで描いた作品だけが収録されているのも特徴。
アニメとは違った雰囲気を思う存分楽しむことが出来ます。
パイ インターナショナル『リアルクローズイラストレーション』
今までクリエイターズファイルを見てきましたが、今のところこの本が一番おすすめ。
画集と言うよりファッションブックとして作られており、収録されているイラストはもちろん本としてもグラフィックを駆使してカッコいいものに仕上げています。
今ファッションイラストで人気のイラストレーターはかなり抑えられていますし、すべて「ファッション」をテーマにした作品なのでそれぞれの作家性や特徴も分かりやすくなっています。
プロのクリエイターが描くそれぞれの「おしゃれ」を見るのは刺激的ですし、自分の着る服を考える上でも参考になる一冊です。
【イラストレーター全員紹介】『リアルクローズ イラストレーション』解説(前編)
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