今回はOKさんのイラストを紹介していきます。
OKとは?
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OK(@bil_li_on)は日本で活動するイラストレーター。
アンダーグラウンドな世界観で人物やタトゥーなどを描いた作品が多く、近年はストリートスタイルなグッズも人気を得ています。
影のあるキャラクターの魅力
今回はOKさんのイラスト紹介と一緒に「影のあるキャラクターの魅力」について話そうと思います。
なぜ我々はダークなキャラに惹かれてしまうのか?
どこは物憂げな表情をしていて、あんまり口数は多くない。かと思えば人とは違うこだわりを垣間見せるシーンもある。
ダークサイドなキャラクターの特徴を挙げてみるとしたらこんな感じでしょうか。
正直なところ中には第一印象があまり良くないキャラクターも多く、決して人当たりの良いキャラクターたちではありません。
ただ、それでもどこか惹かれてしまうのが影のあるキャラクターの魅力。
思い返せばジャンプなどの少年漫画には必ず魅力的な敵キャラがいたし、仮面ライダーなんかは主人公ではあっても割と難し目な境遇にあることが多かった気がします。
今回はそんな影のあるキャラクターたちの魅力的な部分について話していけたらと思います。
敵か味方か分からない
●味方なのか敵なのか分からないことが魅力に繋がる
illustrator:ok
Twitter:@bil_li_on
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ダーティーなキャラクターはたとえ味方であってもどこか完全には心を許すことのできない不安定さがあります。
このイラストにも敵か味方か分からないミステリアスな雰囲気が漂っています。
影のあるキャラクターが味方にいるってあらゆる漫画や映画などで見かける設定ですが、こういう人物はいるだけで人間関係を複雑にしていきます。
単に「影がある敵キャラ」であれば見た目通りだから分かりやすいのですが、「影がある味方キャラ」はどうにも一筋縄ではいきません。だって、裏切りそうなんだから。
でもこういう影のあるキャラクターはどこか信じたくなる部分もあったりします。
時折屈託のない笑みを浮かべてみたり、少しだけ信念のようなものが垣間見えたり。
この複雑さこそが影のあるキャラクター最大の魅力でしょう。
ダークさはリアリティ
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ダークさは不安定さだけでなく、リアリティも生み出します。
当然ではありますが現実世界の人間関係は不安定で複雑です。
約束はよく破られるし、仲の良かった友人と急に疎遠になったりする。昨日まであんなに愛を語り合っていたのに突然別れを切り出された、なんてこともあるかもしれません。
だからこそハッピーすぎる話はどこか嘘っぽく感じてしまう。
つまりダーティーなキャラクターは作品にリアリティを持たせるための存在でもあるわけです。
黒いTシャツや煙草、目の下のクマ、いくつも開けられたピアス。
絵の中にダーティーな記号が多く散りばめられているのに、どこか親し気な表情を浮かべているようにも見える。
この多面性こそが「生身の人間」らしさを生み出しているのでしょう。
ストリートとの相性の良さ
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近年の「ダーティー」のトレンドがあるとすれば「ストリート」でしょう。
OK作品は「ストリート」のダークなカッコよさを表現ものが多いのが特徴です。
では「ストリートのカッコよさ」とは何でしょうか?
そのヒントは彼らのファッションに現れています。
オーバーサイズなTシャツやスウェット、髪型はバッチリセットするのではなく無造作な感じ。
そのどれもに共通するのが「ラフ」であるということ。
言いかえれば気楽さであったり、自由さとも言えるかもしれません。
「ストリートなダーク」の最大の特徴はこのラフさなのだと思います。
従来のダークが「気合の入った悪」だとすれば、ストリートなダークは「自由な悪」。OKさんの作品はこのラフさが表現されているものが多く、それがダークに見えながらもどこか自由で個性的なカッコよさに繋がっているのではないでしょうか。
OK作品とファッションの関連性
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ストリートの世界観を作る上でファッションは欠かすことができません。
OKさんも自身のグッズとして服を作っているのですが、その特徴は「イラストとの連動」です。
上に紹介したのは黒のスウェットを着た男性のイラスト。胸元には骨格の刺繍が入っています。
そして次に紹介するのがOKさんがデザインした服。
まったく同じデザインになっているのが分かると思います。
つまりイラストをもとに服を作っているわけですが、重要なのは「イラストの世界観を引き継いだ物を作る」というところでしょう。
イラストと服を連動させることの意味は、イラストの世界観を服にも持たせることが出来るところにあります。
キャラクターが着ている服を実際に作ることで、観る人はその服がどういう世界観で作られたのか一目で分かるはずです。
こうしたグッズ展開は少しずつですが広がっている印象。クリエーションの幅が広がる取り組みだと思うので、これからどんなデザインが出てくるのかとても楽しみです。