MON イラストレーター紹介

「ダークヒーロー」が魅力的な理由~MONの美麗イラストと共に~

どうもyeloです。

今回のテーマは「ダークヒーロー」。

ダークヒーロー像を描き続けるMONさんのイラストを紹介しながらその魅力について解説していこうと思います。

MONとは?

 

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MON(@MON_2501)は日本で活動するイラストレーター。

装飾的でありながら気品のある衣装デザインや世界観の奥深さを感じさせる演出などでSNSを中心に注目を集めています。

今回はこのツイートでまとめられていたイラストを紹介していきます。

ダークヒーローの魅力

ダークヒーローってめちゃくちゃ魅力的な響きですよね。

なぜ「ヒーロー」ではなく「ダークヒーロー」に魅力を感じるのか。

単純に言ってしまえば、それはカッコいいからでしょう。

ではどうカッコいいのか?「ヒーロー」のカッコよさと「ダークヒーロー」のカッコよさはどう違うのか?

何とも形容しがたい微妙な感覚ですが、MONさんの絵にはしっかりと「ダークヒーロー」のカッコよさが描かれています。

 

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憂うような眼差し、白髪、黒い衣装、身体の線の細さ。

そのどれもがヒーローにはあまりない特徴です。

衣装について触れると、ダークヒーローには黒い衣装が欠かせません。

バットマンがそうであるように、ダークヒーローは決まって黒でなくともダークトーンの衣装をまといます。

やはり色というのは大事で、そのキャラクターの第一印象を決定づけるのが色の役割。最近は「推し色」という言葉があるように、そのキャラクターの性格や人格を意識的に色に置き換えて表現している作品も多いです。

またダークヒーローには負の側面を背負っているキャラクターが多く、黒の衣装はそうしたシリアスな要素のシンボルともいえるでしょう。

ダークヒーローとはより人間らしい存在

 

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ダークなキャラクターというのはヒーローよりも人間らしい面が多いです。

その点ではどちらかと言うと悪役に似ているのかもしれません。

現実の社会に置き換えて考えてみてほしいのですが、常に正義に従って生きる「正しい人間」なんて存在しているでしょうか??

ヒーローとは基本的に正義の側に立って悪と対峙する存在です。つまりヒーローは邪な感情に屈してはいけないし、目先の利益に囚われて人々を見捨てるような行動は絶対にとることができない。

それに引き換え悪役のようなダークな存在は随分と勝手に行動します。

イライラさせるような奴がいれば殴りかかるし、自分の利益にならないと思えばかつての仲間さえも裏切る。自分と敵対する存在が目の前にいるとなれば、何の躊躇もなく叩きつぶそうとするでしょう。

こうしてヒーローと悪役を比べてみたとき、現実世界に生きる人間の中にはヒーローよりも悪役の方が圧倒的に多いことに気付くはずです。

ついつい一時的な感情に流されてしまうし、嫌いな人には酷いことを言ってしまう。

ほら、段々と悪役が身近な存在に思えてきませんか?

けれど我々が単純に悪役に感情移入しきれないのは、「正しくありたい」という思いもまだまだ捨てきれないからです。

ヒーローはあまりに理想的過ぎて自分とは遠い存在。

でもかといって悪役と呼ばれるほど正義を捨てる事もできない。

そこで現れるのが「ダークヒーロー」です。

 

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ダークヒーローは文字通りダークな側面を持ったヒーローです。どこか矛盾しているように聴こえるかもしれませんが、このギャップこそがダークヒーローの魅力です。

ダークヒーローは完全なる正義に奉仕者ではありません。どちらかと言えば社会が思い描く正義とはまた違う「正しさ」を内に秘めているキャラクターが多く、自分と社会の間ですれ違いが起きることもよくあります。

けれどその一方でダークヒーローは悪役のようにいたずらに人々と恐怖や混乱に陥れたりもしません。

例えば「大切な家族を殺したある人物に復讐をする」という正義を秘めたダークヒーローがいるとしましょう。

そういう過去を持った人物は復讐の相手を殺そうとする一方で、それ以外の人々を無暗に殺したりはしません。ここがダークヒーローがダークでありながら悪役とは違う部分だと思います。

表面的には倫理から外れた行動をとりながらも、実は自分が掲げる確固たる正義に基づいて行動をしている。やや複雑ですが、それゆえにダークヒーローはより人間らしく、魅力的に見えるのだと思います。

ダークヒーローは装飾的

ここでスーパーマンやキャプテンアメリカなどのヒーローを思い出して欲しいのですが、彼らの衣装についてどんな印象を受けますか?

スーパーマン
https://warnerbros.co.jp/home_entertainment/detail.php?title_id=3949/

青いスーツに印象的な胸のシンボルマーク。これ以上ないというくらいシンプルな衣装です。
では今度はもう一度ダークヒーローのイラストを衣装に注意して見てみて下さい。

 

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先ほど語ったようにダークトーンの衣装なのですが、様々な模様や装飾が施されていることに気付いたはずです。

実はこの衣装の差はさっき話したヒーローとダークヒーローの違いと関係してきます。

先ほどダークヒーローはヒーローより人間らしい存在だと言いましたが、アクセサリーや衣装の模様のような装飾もまた「人間らしさ」です。

指輪や首飾り、マントの模様などは本来生きていく上て必要のないものです。

作品の性質上何か特別な力が込められているなどの理由付けが無い限り、ヒーローは無暗にアクセサリーを身につけません。正義の権化である彼らにとって、「着飾る」という行為は悪役側が持つ欲望を認めることになってしまうからです。

段々分かってきたかと思いますが、ダークヒーローにはヒーローに求められるような強い制約がないため装飾を身につけることができるのです。

今回紹介してきたイラストでは骨や深海のような景色、金や銀色に輝く装飾などを身につけており、どのモチーフもどこか闇に通じる部分があるのが分かると思います。

一見煌びやかでカッコよく映る装飾も実はそのキャラクターが抱える過去を表している。ここにもダークヒーローが持つ二面性が表れています。

まとめ

今回は「ダークヒーロー」というテーマでMONさんの作品を紹介してみました。

正直まだ全部は語り切れていないのですが、ダークヒーローという存在がやや複雑でありながらもどこか人間らしい魅力を持ったキャラクターであることが分かってもらえたのではないでしょうか?

また同じテーマでもクリエイターの数だけ解釈が違ってくるのがイラストのおもしろいところです。

この「ダークヒーロー」というテーマはとても奥深いテーマなので、また違うクリエイターさんの作品を紹介する時に語ることもあるかもしれません。

ちなみに個人的には最期に紹介した黒い狼のデザインが大好きです。ダークな獣っていいですよね。。

MONさんのイラストは『ILLUSTRATION 2021』にも収録。

今勢いのあるイラストレーター150名分の作品が一気に見れる「イラストの今が分かる」一冊なので、イラストのトレンドが知りたい方はぜひ。

ILLUSTRATION 2021 [ 平泉 康児 ]

-MON, イラストレーター紹介

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